12.満月

「うわぁ〜!すっごく大きなお月様!」
「神子姫様は気に入ってくれたみたいだね?」
「うん、とっても!連れてきてくれてありがとう、ヒノエくん!」
「どういたしまして」
夜の浜辺には誰もいない。波の打ち寄せる音と、柔らかな月の光だけがある。
「淡い月光のなかに立つお前は美しいね」
「ヒノエくんたら・・・!もう口がうまいんだからっ」
ちょっと頬を染めて恥ずかしいそうにしている姿は、昼間のお前と違うと気づいているかい?

昼のお前は皆の龍神の神子。
けれど、宵闇の中ではオレだけの神子姫様でいてくれよ。


遥かなる時空の中で3  ヒノエ


KATAREYA! 何でもきやがれ100のお題* ver.2
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