one day
つまんない・・・。つまんない・・・。つまんないよーっ!
あ〜もうっ!つまんないどころか、腹立ってきちゃったよ!!
久しぶりに会った彼女をほったらかして、何楽しそうに忍犬とじゃれてんのよっ?!
そりゃ、あたしだって、わんこは大好きだよ?カカシの忍犬たちだって、みんな可愛いしv
忍犬と一緒に遊んで楽しそうなカカシを見てるのは、あたしだって嬉しい。子供みたいにはしゃいでるカカシを見られるのはあたしだけの特権かなー、とも思う・・・けど。・・・けど!!
「コラ!そんなに舐めたらくすぐったいだろ?」

お天気がいいから、川原に散歩に行こうって言ったのはあたしだけど。
せっかくだから忍犬も連れていこうって言ったのもあたしだけど!
知らないひとが見たら『犬に襲われてる?!』って誤解されそうなくらい忍犬たちにじゃれつかれて、わんこの山(?)に埋もれちゃってるカカシサン、ちょいとアナタ、あたしの存在を忘れちゃいませんか??
「顔がブサイクになっておるぞ、」
「うわっ?!」
気がつくと、いつのまにかパックンが戻ってきていて、あたしの隣にちょこんと座っていた。
「ちょっと、パックン!『ブサイク』とは何よ?!」
「本当のことを言ったまで。おぬしも一緒に遊んできたらどうじゃ?その眉間のシワも取れるかもしれんぞ」
「・・・シワ寄ってる?」
「うむ」
むぅ・・・パックンにシワのことなんか言われたくないわよね?
「――んじゃ、あたしも遊んでくる!」
あたしはパッと立ち上がって、川原で遊んでいるカカシたちのところへ走っていった。
・・・よし、スキあり!
「うわぁ、!?」
あたしはカカシに後ろからギュッと抱きついた(というか、タックル?)一瞬忍犬たちが散らばったけれど、すぐにみんな足元に擦り寄ってきた。
「ビックリしたー!どうしたの?」
「・・・あたしとも遊んで」
この時のあたしは、かなり膨れっ面だったに違いない。カカシはプッと吹き出した。
「・・・オレと遊びたいんだ?」
ん?ちょっとアナタ、さっきまでの爽やかそうな無邪気そうな雰囲気はドコ行っちゃったんですか?(冷汗)
あたしは、なんかヤバイことを口走ったらしい・・・。
「え、えーと、やっぱりまた今度に・・・」
「もう遅いよv」
「きゃっ?!」
・・・どうして、あたしの目の前には青い空が広がってるのでしょう?
「オレと遊びたいんデショ?」
青い空が広がっていたあたしの視界に、いつのまにか口布を下ろしたカカシが入ってきて。
え、ちょっとちょっとっ?!くちびるがどんどん近づいてくるんですけどーっ?!
「な、なにすんのよ?!」
「んー?楽し〜いコトv」
「ちょっ・・・?!」
いくら人通りがないからって、忍犬たちにじぃーっと見つめられて、そんなコトをする趣味はありませんっ!
「こ、この変態エロ上忍!うわーん、誰か助けてぇーっ!!」
カカシの顔がどんどん迫ってきて、あたしは思わず悲鳴をあげた。
かぷっ!
「痛ーっ?!」
「へ?」
あたしの上に覆いかぶさっていたカカシが突然叫んだ。

「なに噛みついてるの、パックン!?痛ぇ〜、マジで噛みついたね、オマエ?!」
「ふん、ワシはの味方だ」
「うわーん、パックン、大好きーっ!」
かぷっ!かぷっ!かぷっ!・・・え?・・・ええっ?!(汗)
さっきまでカカシにじゃれついていた忍犬たちがつぎつぎと、カカシに噛みついて(もちろん本気じゃないよ?)
あたしからカカシを引き剥がしてくれた。
「コラ、オマエら?!さては、からワイロかなんかもらってるデショ?
ったく、ご主人サマはオレってことを忘れてなーい?(かぷっ!)
いててて・・・わかった!わかったから、もう離せってば!」
こうなればこっちのもの。忍犬はあたしの味方v
「みんな、カカシをやっつけちゃえ〜!」
「ワン!」
みんなはカカシを咥えて(?)そのまま川へ・・・。
バシャーンッ!
「うわ、冷たっ!」
「あはははーっ!みんな、ありがとーv」
「ワンワン!!」
川と言っても浅瀬だったけれど、忍犬たちに放り込まれたカカシはびしょぬれになっていた。
「どぉ、カカシ?忍犬はあたしの味方なんだから」
「・・・・・・も一緒に遊ぼうか」
へ?
「ほらっ!」
パシャ!
「ひゃ、冷たいっ!」
カカシが水をすくって、あたしにかけたのだ。当然のごとく、あたしもびしょびしょ・・・。
「・・・やってくれたわね。みんなっ、カカシをやっつけちゃうわよーっ!!」
「ワンワン!!」
こうして、あたしとカカシ、そして忍犬たちは、頭から爪先までびっしょりになって水遊びをしたのだった・・・。
日が沈むまで大いに遊び、忍犬たちが帰ったあと、あたしとカカシもようやく家路についた。
「あ、じゃあね、カカシ。あたしんち、こっちだか・・・」
ら、と言うまえに、あたしはガシッとカカシに捕獲されていた。
「まさか、帰るなんて言わないよねぇ〜、?」
え?いや、あの、びしょぬれで気持ち悪いんで、早く家に帰りたいんですけど・・・(汗)
「さ、これから、オレとふたりっきりで遊ぼうか〜v」
こうして、あたしはカカシとたっぷり遊ぶハメに陥りました・・・(涙)
――たまにはこんな日も悪くはない・・・・・・ワケないでしょっ!
おわりv
【あとがき】
『カカシ生誕祭』さまのコラボ企画で書かせていただいたものをアップ。
管理人さまおふたりのご好意で、イラストもアップさせていただきましたv(※禁無断転載!)
忍犬好きな管理人なもので、ついつい書いてしまいました(笑)
パックン以外の忍犬の名前も早く知りたいなー!
上のイラストは『キミノイイトコロ』の碧さま、下のイラストは『Farce.』の深雪さま。
お二人の素敵サイトさまへはリンク集のイラストからどうぞ♪
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
2004年10月1日