恋人達の会話




――私の誕生日?
ああ、それならば六月十一日だよ。
それがどうかしたのかい?


ふうん・・・君達の世界では、生まれた日を祝うのか。


ふふっ、そうだね。
その人が生まれた『特別な日』だから、か。
自分が生まれた日を祝おうという気にはならないけれど、
君の生まれた日なら、盛大に祝いたい気持ちになるね。


私の誕生日を祝いたい、と・・・?
君が私の誕生日を祝ってくれるのかい。
それは楽しみだね。


欲しい物を教えてほしい・・・?
誕生日祝いに何かくれるというのかい?


ああ、そうだね。
どちらかといえば、あまり物には執着しないほうかもしれないね。
美しい物は好きだけれど、だからといって、
どうしても手に入れたいというほどではないし・・・。
急に訊ねられても困ってしまうね。


――なんでもいいのかい?


ふふっ、そんな顔をしないでおくれ。
なんでもいいと言われたからといって、
私が高価な物をねだるとでも思うのかい?
そうだね・・・それならば、君からしか貰えないものが欲しいね。


ん?どうしたのかな?頬が赤くなっているようだけれど。
ふふっ、君が何を想像したのか聞いてみたくなるね。

おや、今度は耳まで赤くなっているよ・・・?


これ以上、意地悪を言ったら、
君に祝ってもらえなくなってしまいそうだから、
もうやめておこうか。
私の誕生日まであと数日あるから、
ゆっくり考えてくれればいい。


そうだよ、私が欲しいのは『君からしか貰えないもの』だ。
ほら、そんな拗ねた顔をしないで、一生懸命考えておくれ。
君が何を贈ってくれるのか、楽しみにしているから。





――君にわかるかい?
私が本当に望むもの、本当に欲しいものが何なのか。
答えは簡単なのだけれどね・・・。




【あとがき】
ネオロマ企画投稿作品。
えーと、わかりにくいと思いますが、友雅さんです(笑)
6月11日の友雅さんのお誕生日のお祝いに。
でも、セリフだけだと難しいですね・・・(自滅)

最後まで読んでいただいてありがとうございました。
 2007年6月16日